【開催報告】FCAJシンポジウム2023「閉塞感を打破しよう!」を開催いたしました

一般社団法人FCAJ(Future Center Alliance Japan:代表理事 紺野登)は2023年3月10日3年ぶりのリアルとzoomによるハイブリッドシンポジウムを開催いたしました。 コロナ禍における日本全体に蔓延している閉塞感・停滞感をいかに打破するか、
東京パラリンピック2020 ステージアドバイザー 栗栖 良依氏、
エーデルマンジャパン代表 郡裕一氏、
ベルギー王室外務貿易大臣経済外交アドバイザー イザベラ ユベルツ氏
等による問いかけ学ぶ場を提供、ピラミッド型ではなく、水平線に豊穣の海が作れるような“場”の重要性を確認。以下にエッセンスをまとめます。

1)社会課題を解決する意思のある企業はトラストが高い 郡裕一氏

エーデルマンが行っている大規模なトラスト調査によれば、日本は残念ながら、高度信頼社会ではない。グローバルでも言えることではあるが政府への信頼度は他国比較でも低く、その中でも唯一希望が持てる組織体は民間企業である。多くの人々は企業に対して利益を追求するだけでなく、社会課題を解決を期待している。これらの解決には企業だけでなく、NGOや他の団体と共同して発信し、社会への共感を呼ぶことがよりトラスト、ブランド力に繋がっていくと考える。

2)マイノリティとマジョリティの考え方を変えることが境界を乗り越える 栗栖良依氏

誰でもクリエイティビティは何らかの形で持っているはず。それが発揮できないのは、心理的安全性を担保できない組織が多いから、またそのクリエイティビティを育む教育の課題だと考える。同調圧力によって、個人の意見が言えないのであるなら、マジョリティとマイノリティという心の壁を壊す必要がある。見方によってマジョリティとマイノリティなど変わるものだ。むしろ多様性と調和を重んじることでクリエーティビティは発揮される。

3)組織のみではなく個人の多様性に気づくことで成長する イザベルユベルツ氏

組織の多様性はよく言われるが、むしろ自分の内面にある多様性に気づくことが、自分が成長するチャンスとなる。「我々日本人は・・・」といった言い方に代表されるように属している組織を代表するような発言が散見されるのは日本人の特性。しかしながら一人一人はそれぞれ多様性を持っている。これは国籍や性別ではない、考え方の多様性。それらを認め合得ことで互いが成長し、イノベーションが生まれる。そんな場づくりが重要である。

                                           以 上

【開催報告】ナレッジシェアビジット#10「都市とイノベーション」

2月22日に通算第10回目となるナレッジシェアビジットを開催し、「都市とイノベーション」をテーマに、小田急電鉄、三井不動産によるオーナーで議論しました。

都市とイノベーションの関係について、冒頭に紺野理事からInnovation City(イノベーションの温床となる都市空間)、Entrepreneurial Urbanism(イノベーションで持続的成長する都市)、Urban Entrepreneurship(都市型社会のイノベーター)などの視点が提示されました。

続いて小田急電鉄からは、地域のエンゲージメントを育む下北線路街「BONUS TRACK」や、廃棄物収集&資源循環のスマート化を図るウエイストマネジメント「WOOMS」をご紹介いただき、支援型開発で住民参加の余白をつくることの重要性を示していただきました。

三井不動産の北米イノベーションディストリクトの視察報告からは、キャンパスオフィスによる産学連携の事例や、人の感情を動かす環境づくりが職場としてZ世代を惹きつけることを共有いただきました。柏の葉スマートシティの事例では、街そのものを実証フィールドとして、住民のデータを活用したヘルスケアサービスや、モビリティ・エネルギーの実証実験など、ハード、デジタル、コミュニティからなるプラットフォームの運営実態をお話しいただきました。

都市にヒューマンスケールのコミュニティを取り戻すことで、「都市課題×テクノロジー×新たなビジネスモデル」による社会インパクトをもたらすイノベーションが生まれることも気づきでした。

<プログラム構成>

1.テーマトーク「Urban Entrepreneurship 〜都市が生み出す起業家精神」 :FCAJ紺野代表理事

2.オーナープレゼン(活動紹介、課題提起など)、Q&A

 「市民をエンパワーメントするコミュニティマネジメント」:小田急電鉄

 「北米に見るイノベーションディストリクトへの挑戦」:三井不動産S&E総研

 「柏の葉スマートシティにおけるイノベーション創出」:三井不動産

3.対話セッション(ブレイクアウトルーム)

4.ラップアップ

【開催報告】構想の場「社会がサイエンスのナレッジを活用するイノベーションの場をいかにデザインするか?」

【日時】2023年1月30日(月)16:00-18:30

【活動カテゴリ】構想の場「サイエンスコミュニケーション×デザインラボ」

【テーマ】社会がサイエンスのナレッジを活用するイノベーションの場をいかにデザインするか?

【内容】アカデミア、企業、市民/自治体が、互いに知見を持ち寄り、理解を深め、科学技術リテラシーの向上や、人間社会の総合的理解を通じて、イノベーションの創出、社会課題解決への貢献を図るための場のあり方を考えました。

これまでの科学コミュニケーションの変遷を踏まえながら、次世代コミュニケーションとして、市民が研究者と研究パートナーとなるScitizenという概念が提唱されました。

また、企業の視点では、研究者と市民をつなぐ役割を担う中で、倫理学者や道化師、落語家などをゲストでお招きし、頭でなく腹落ちする体験を共有することで信頼関係を築くことの重要性が示されました。

さらにデザインの視点では、サイエンスと人の感情をつなぎ目に見える形やストーリーをクリエーションすることで相互理解が深まり意味をつくりだすというデザインの役割が共有されました。

最後に市民の視点では、サイエンスを理解してもらうという姿勢ではなく、あくまでも相手の文脈の中で納得してもうことで自分ゴト化するための繋ぎ方が提起されました。そのためにサイエンスに関心ない方々のいる場で(美術館やバス停など)、コミュニケーションを図る事例なども紹介されました。

知識のギャップを埋めることではない、お互いの背景や価値観などを共有することの重要性や、同床異夢を前提にゆとりや対話を通じて信頼関係が生まれることで、自分ゴトになり行動変容へつながる(異床同夢)という一連の道筋も見えてきました。と同時に文化や社会構造を変革することの必要性も再認識できましたので、今回の議論をいかにソサイエタルに実装していくかが継続して考えていきます。

当日のグラフィックレコーディング

【開催報告】構想の場「イノベーションのための心理的安全な場」

【活動カテゴリ】構想の場「心理的安全性」

【テーマ】イノベーションのための心理的安全な場

【目的】安心組織(守り)ではなく信頼組織(攻め)によるイノベーションや、組織を越境したオープンイノベーションのための心理的安全な場づくりに個人として何ができるかを考えました。

今回は2部構成でFujitsu Uvance Kawasaki Towerにて実施しました。

第1部では、上記オフィスを見学し、富士通のWork Life ShiftやDXの取り組みをご紹介いただきました。社員のエンゲージメント向上につながる施策をデザイン思考的なアプローチも取り入れながらスピーディに実行され、企業文化の変革にチャレンジされている様子を伺いました。

 第2部では、ワールドカフェ形式で「意見の対立をどう乗り越えるか?」、「失敗をいかに許容するか?」、「自身としてどんな行動を起こすか?」について議論しました。対立や失敗のリフレーミングや、ロールプレイ、自己開示、失敗の振返り、多くの経験と共有等々、さまざまなキーワードやアクションが出されました。

 今後もメンバー間で経過を共有しながら、心理的安全な場の知見を高めていきます。

【開催報告】構想の場「廃材・技術・創造のマッチングプラットフォーム構想」

【日時】12月7日(水)16:00-18:00

【活動カテゴリ】構想の場「サーキュラーソサエティ」

【テーマ】廃材・技術・創造のマッチングプラットフォーム構想

【目的】企業から廃棄される資源と、循環/再生技術や専門家とのクリエイティブなコーディネーションを通じて新しい価値を創造し社会に発信する仕組みを考え、そのためのアクションを検討する。


事業活動を通じて廃棄物を出す企業と、再生・リサイクル技術を有する企業とをマッチングし新たな価値を創造するプラットフォームの形成について、参画意向のある有志メンバーで議論しました。

具体的には、「どんな廃材・技術マッチングプラットフォームにすればサーキュラービジネスを育んでいけるか?」「さまざまな企業が参加したくなるか?」「そのために何が必要か?」「今後どう関わりたいか?」などを話し合い、阻害要因とその対応策などを抽出しました。

 引き続き有志メンバーと今後のロードマップを検討し、スモールスタートに向けた議論を継続します。

【開催報告】構想の場「リビングラボの実践メソドロジーを考える」

【日時】11月29日(火)16:00-18:45

【活動カテゴリ】構想の場「リビングラボ×デザインラボ」

【テーマ】リビングラボの実践メソドロジーを考える

【内容】リビングラボの方法論を整理するための視点やキーワード、論点などを抽出するために、目的工学や知識創造、デザイン、事業開発、コミュニティ、社会実装などの視点から議論しました。

  生活者とともに社会課題を解決する場であるリビングラボは、目的や主体によって様々なスタイルがあります。今回は多様な立場のリビングラボ実践者にその方法論や課題、今後の展望などをお話いただくことで、キーワードを抽出しました。

 具体的には、生活者視点や共感をベースにすることや、シチズンシップの醸成、オープンな市民参加型を促すためのデジタルの有効活用、企業ニーズに適したリビングラボを選べる仕組み、産業としてのリビングラボなど、いずれもリビングラボのプリンシプルとも言えるエッセンスでした。

今回議論した内容は、FCAJアカデミー主催によるリビングラボ研究会(2023年1月〜)にて引き続き議論していきます。

【開催報告】海外連携プログラム「北欧エスポー市のスマートシティイノベーション構想」

フィンランド第2の都市エスポーはアアルト大学の教育機関や国立研究所がコンパクトに集まり、マイクロソフト、ノキアなどの世界的企業をはじめスタートアップの本社も軒を連ねる北ヨーロッパ最大のイノベーションハブです。

そのエスポー市とVTT技術研究センター等が今夏に立ち上げたSmart City Innovation Clusterのグローバル連携の推進にあたり来日するメンバーからその構想をうかがい、スマートシティやイノベーションエコシステムについて議論しました。

環境負荷の低い人の流れを生み出すBeyond MaaSをはじめ、都市のあらゆるデータを統合しスマートシティの未来の価値をシミュレーションすることで最適な意思決定につなげるなど、先駆的なデジタルプラットフォームの構想を共有いただきました。

またフィンランドでは機会の平等がとても重視され、No one left behindのポリシーで誰もが社会の恩恵を受けるような、市民参加型のまちづくりが図られています。と同時に、資源は借り物であり、次世代へ返すものであるという意識のもと、サステナビリティが前提で、その上にビジネスがあるという視点も、示唆に富むものがありました。

※フィンランドは2022年度の世界幸福度ランキングで5年連続1位

※エスポー市は2018年の「世界で最も知的なコミュニティ都市」に選出され、「ヨーロッパで最も持続可能な都市」を過去2年連続受賞

※VTT技術研究センターは、フィンランドの科学技術イノベーションを牽引する国営の応用研究センター

【開催報告】FCAJアカデミー「構想力を高めるリカレント教育プログラム」

「構想力を高めるリカレント教育プログラム」

FCAJ アカデミー × SHIBUYA QWS連携プログラム  

FCAJアカデミーは、SHIBUYA QWS(*)との共催により、「都市・コミュニティの新たなビジネス機会」を洞察し、構想力を涵養する企業向けリカレント教育プログラムを実施しました。

リカレント教育の重要性が社会的にクローズアップされる中、FCAJ流イノベーション人材教育のプロトタイピングを企図したものです。

7月26日から10月11日までの全7回、SHIBUYA QWSが連携する6つの大学(東京大学、東京工業大学、東京藝術大学、慶應義塾大学、早稲田大学、東京都市大学)の協力のもと、多元的な専門領域(**)から「アフターコロナ時代の都市サービス」を学び、俯瞰的な視座から新たなビジネス機会の“方向感”を洞察することを目的としました。プログラムでは、動画による事前学習、専門家によるインプット、専門家自らのフィールド経験をケースとする受講者同士の対話、自らの問いの考察(目的の構想)を繰り返しました。

FCAJとSHIBUYA QWSの会員企業を中心に24名が参加し、うち6回をSHIBUYA QWSで対面開催しました。久しぶりのワークショップと言うこともあり、会場も(静かに)盛り上がりました。最終回はQWSスクランブルホールの舞台に上がり、ビジネスの構想につながる自らの「問い」を発表、イノベーションの専門家と若手アントレプレナーからのフィードバックを受けました。事後のアンケートでは、9割の受講者が新しい気付きを得たとのことで、さらに7割強がここでの気付きは自社に持ち帰って活かせるとの感想を寄せられました。

今回の取り組みは、大学内から社会との接点が多いフューチャーセンターへとリカレント教育の「場」を取り出し、互学互酬による新たな「学びのカタチ」を試行したものです。「多様な専門領域に跨がる知見」、「複数大学の専門家とのネットワーク」、「異業種とのフラットな対話の機会」、「問いを軸とするプログラム構成」という点に評価いただきました。
日常の仕事生活を送りつつ、人と人の関係性を“新結合”し、新たな価値を創ろうとの思いを共有するコミュニティ作りこそが、目指すべきリカレント教育のスタイルということを実感するプログラムとなりました。(*)https://shibuya-qws.com 
(**)民鉄ビジネスの現況、アート思考、IoTセンシング、データマネジメント、エネルギーDX、知識創造経営、コミュニティデザイン、アントレプレナーシップ、総合デザイン工学、システムズ・エンジニアリング

■プログラム概要はこちらもご参照ください
稼働紹介 FCAJアカデミー「構想力を高めるリカレント教育プログラム」

ナレッジシェアビジット#9「社会起点の用途発想」を開催

ナレッジシェアビジット#9「社会起点の用途発想」を開催

10月25日に通算第9回目となるナレッジシェアビジットを開催し、「社会起点の用途発想」をテーマに、日本特殊陶業、島津製作所、積水化学工業、JST科学技術振興機構によるオーナーで議論しました。

前半では、主にBtoB企業の3社から、創業の歴史や、現在のコア技術と提供価値についてご紹介いただき、グループワークでは、他のFCAJメンバーとの対話を通して技術アセットの本質的な価値を紐解き、技術と社会をつなぐ共通言語(バウンダリーオブジェクト)をたくさん抽出しました。

後半では、JSTから社会や人間起点のつくりたい未来像を提示いただき、それに照らし合わせて、前半の共通言語を新しい価値や用途に昇華させるワークを行いました。

以上を通じて、機能価値や体験価値、意味的価値をつなぐ、何らかのバウンダリーオブジェクトを導出することが可能であり、そのことは新しい用途開発ストーリーにつながることが実感をもって共有されました。

 

<プログラム構成>

1. テーマトーク「共感・共創へのデザインアプローチ」:FCAJ小島マイスター

2. ①オーナープレゼン1「自社の顧客価値や技術アセットの紹介」:日本特殊陶業、島津製作所、積水化学工業

3. ②グループワークStep1 「自社アセットの本質的価値を言語化する」

4. ③オーナープレゼン2「つくりたい未来社会の提示」:JST科学技術振興機構

5. ④グループワークStep2 「未来像に照らし合わせて新しい用途や価値を発想する」

 6. グループ発表

FCAJ構想の場「サーキュラーソサエティ×デザインラボ」を開催いたしました

2021年度から分科会として議論しておりますサーキュラーソサエティですが、今回はデザインラボ活動と連携し、全体プログラムとして9月20日に行いました。

サーキュラーソサエティを、他人ゴト&受け身ではなく、自分ゴトとして主体的に取り組めるよう、社会システムの革新や新産業をつくるトリガーとなる問いを考えることを目的としました。併せて、メンバー間での活動を共有することで連携のきっかけとし、それぞれの活動の輪を大きくしていくことも図りました。

そのために、多様な登壇者の方々から示唆に富むインプットをいただきながら、以下の3部構成で議論を進めました。

①サーキュラーソサエティの視点(現在進行中の先端的な取組み) 

②デザインの視点(ビジネス、人材、創造性)

③問いの視点(サーキュラーソサエティ×デザイン)

当日は合計60名が参加し(リアル会場30名、オンライン30名)、活発な議論を通じて、既成概念に囚われない「問い」や発想が多々生まれました。

ナレッジシェアビジット#8「心理的安全な場」を開催

8月30日に通算第8回目となるナレッジシェアビジットを開催し、「心理的安全な場」をテーマに、富士通、豊田通商、日建設計によるオーナーで議論しました。

社内チームでの関係づくり、企業内のナナメの関係性、個人間のポジティブなコミュニケーションなどオーナー各社の問題意識と取り組みをお話いただきました。

チームの多様性を活かすには、パーパスの下で、個人のモチベーションを高めつつチームとしての信頼関係を築くことが重要で、企業内や企業間に、どのような「居場所」や「関係性」をつくるかなど活発な意見交換がなされました。

心理的安全性は、社員のエンゲージメントのみならずイノベーションを生み出す上でも組織のソフトファクターとして欠かせない要素であることが再確認されました。

<プログラム構成>

1. テーマトーク「イノベーション風土としての心理的安全性」 :FCAJ片岡理事

2. オーナープレゼン(活動紹介、課題提起など)、Q&A

 「組織やチームが価値創造にチャレンジするカルチャーと場のデザインとは?」:富士通

 「マネジメントとミドルの間の心理的安全性の構築に向けて」:豊田通商

 「失敗を資産にする技術者集団のチャレンジを!」:日建設計

3. 対話セッション(ブレイクアウトルーム)

4. ラップアップ

ナレッジシェアビジット#7「場を通じたコンセプトメイキング」を開催

昨年度(2021年度)から引き続き今年度もナレッジシェアビジット(メンバー間で互いに活動や場を紹介し合い、対話を通じて学び、共創のきっかけをつくる)を行っています。

6月22日に通算第7回目を開催し、「場を通じたコンセプトメイキング」をテーマに、議論しました。

“みる”技術を軸に未来を描くプラットフォーム’envisioning studio’を展開されるコニカミノルタ、霞ヶ関にて新しい官民共創によるコンセプトデザインを試行している中央日本土地建物、様々な領域のメンバーや最先端テクノロジーの新結合を促すMIRAI LAB PALETTEを運営する住友商事、などから活動紹介や課題提起いただきながら、場を通じたコンセプトメイキングを考えました。

<プログラム構成>

1. テーマトーク「場から生み出すコンセプト」:FCAJ加藤理事

2. オーナープレゼン(活動紹介、課題提起など)、Q&A

 「新たな価値を共創するために、わたしたちがenvisionできる未来とは?」:コニカミノルタ

 「新しい官民共創のあり方とは?」:中央日本土地建物

 「イノベーションの場におけるKPIとは?」:住友商事

3. 対話セッション(ブレイクアウトルーム)

4. ラップアップ

富士通Learning Festivalで新生命産業を議論

2022 年4月6日トポス会議のゴールドスポンサーとして会議運営を支えてくださった、富士通(株)へのアフターイベントとして、トポス会議のキーノートスピーカーである東京医科歯科大学武部貴則先生、そしてFCAJ代表理事である紺野登、理事中山による、新生命産業をより深く理解するために、富士通Learning Festivalにおいて、Zoom webinerとSlidoを併用した、双方向ダイアログを6月7日に行いました。

当日は
①特に日本において未来を語る場が少ないのではないか?
②今後生命産業x DXがどう言う未来を見せてくれるのか?
③工業も大量生産からオーダーメイドの時代に移っていく中で医療というのはどうあるべきなのか?
④生命x DXにおいて今後倫理をどのように考えるのか
の4つの質問を軸にしながら、約200名の参加者からの疑問をぶつけながら、今回のコンセプト新生命産業について、語る場が形成できました。
今後もFCAJ会員企業様からの多くの疑問に回答できる機会を設けていく予定です。
乞うご期待!

第16回 トポス会議を実施いたしました

2022年4月6日、オンラインウェビナーにて、第16回トポス会議「新生命産業の共創~構想力が築く未来」を開催、国内外から300名を超える登録者の中から250名の参加者を得て、大盛況のうちに終了しました。開催内容を報告いたします。

タイトル:第16回トポス会議「新生命産業の共創 〜構想力が築く未来」

日時:2022年4月6日(水)16:00〜19:15

会場:ZOOMオンライン

主催:一般社団法人Future Center Alliance Japan(FCAJ)、WorldWiseWeb(w3i)

協賛:富士通(株)、一般社団法人Japan Innovation Network(JIN)、アステラス製薬(株) 、TDK(株)、コクヨ(株)

協力:The New Club of Paris(NCP)、Open Innovation Lab of Norway (OIL)、Sundred、EcosyX Lab

言語:日本語、英語(同時通訳あり)

武部先生からは、個人ベースの医療をテーマにInventionとFearlessの重要性をお話しいただき、エイミー氏からは、生物学とデジタルの融合がもたらす未来産業のインパクトについて紹介いただきました。
その後のTopos1では、倫理に基づく目的が社会的価値と経済的価値を統合する役割を担うことが話され、Topos2では、新しい意味や文脈を作ることのできる利他的意識と精神性を備え、場を繋ぎ越境できるインタープレナーが求められていることが議論されました。
最後のtopos3では、新生命産業はウェルビーイングや倫理観といった価値からなっているとすると、従来の定義における「産業」とは異なる意味における新しいエコシステムが重要であることが話されました。そして野中先生からは、科学技術よりも芸術や人間性が優先されること。新生命産業の共創とは、私たちの生き方や存在意義を問うことであり、実践的な知恵、賢慮が重要であること。相互主観性、共感に基づく知的戦いの場(トポス)の重要性などが語られました。

当日の議論のサマリーは、下記よりダウンロードしてご覧いただけます。
(PDF形式 371KB)

FCAJシンポジウム2022 デザインの構想力~デザインマネジメント4.0を開催いたしました。シンポジウムレポートを公開しています

デザインという知的資源をいかに有効活用し、イノベーションにつなげるかを3つの側面から対話の場を設けました。デザインを未来に向けてどう定義づけるか?そして産業や経営とどう結びつけていくのか?非常に奥の深いテーマです。
このシンポジウム以降もFCAJは「デザインラボ活動」を2022年度の主要テーマの一つとして取り上げていきます。

プログラム

1. Keynote FCAJ専務理事 紺野登

2. 第一部「エコシステムのためのデザイン」

イノベーションはもはやエコシステムで考えていく必要があります。ではそこにおけるデザインの知とは?
パネリスト:西垣 淳子氏(経済産業研究所)、斉藤 卓也氏(文部科学省)、森 正勝氏(日立製作所)、小島 健嗣氏(元富士フイルム、design MeME)
モデレータ:紺野 登(FCAJ代表理事)

3. 第二部「新たなデザイン人育成のためのカリキュラム」

20世紀は工業デザイナーを含め多様なデザイナーが登場しましたが、21世紀は一体どんなデザイナーを育成すべきなのでしょうか?
パネリスト: 藤原 大氏(DDI、多摩美術大学)、大場 光太郎氏(産業技術総合研究所)、平井 康之氏(九州大学大学院)、山際 邦明(豊田通商、FCAJ理事)
モデレータ:齋藤 敦子(コクヨ、FCAJ理事)

4.第三部 「デザインマネジメント4.0(提言)」
パネリスト: 長谷川 豊氏(ソニー)、平賀 明子氏(コニカミノルタ)、西澤 明洋氏(エイトブランディングデザイン)、遠山 正道氏(スマイルズ) 
モデレータ:石川 貴之(日建設計、FCAJ理事)

5. ラップアップ、今後のFCAJ活動(2022年の活動計画など)


FCAJ/BAO

第一部、第二部、第三部でのパネルディスカッションの
レポートを公開いたしました 。

下記よりダウンロードしてご覧いただけます。(PDF 991KB)

ナレッジシェアビジット 全6回実施致しました。Executive summaryを公開しています

イノベーションに必要な6つのピースをテーマに、メンバー間で互いに活動や場を紹介し合い、対話を通じて学び、共創のきっかけをつくるスプリントプログラム「ナレッジシェアビジット」を2021年9月から2022年2月まで実施。
毎回FCAJメンバーの3社から、テーマにまつわる活動紹介や課題共有、最優先で取り組みたいこと等をお話しいただきながら、メンバー間でのコラボレーションにつなげたり、オープンイノベーションの知見を深めたり、バーチャルコミュニティを広げていきました。


■9月「イノベーション人材育成」
<オーナー企業>富士通、一般財団法人日本経済研究所、富士通ラーニングメディア
■10月「場の運営」
<オーナー企業>日東電工、博報堂、NTTデータ
■11月「組織インフラ」
<オーナー企業>ICMG、味の素、前田建設工業
■12月「目的と構想力」
<オーナー企業>一般社団法人Japan Innovation Network、JX金属、三菱地所
■1月「研究開発、リビングラボ」
<オーナー企業>日立製作所、マルホ、ワコール
■2月「共創エコシステム」
<オーナー企業>NTTコミュニケーションズ、東急ほか

Executive summaryを公開いたしました。
下記からダウンロードしてご覧いただけます(PDF 497KB)

FCAJ構想の場「サーキュラーソサエティ」分科会の開催

FCAJでは、中長期的な重要課題をテーマに、社会構造を変革するコンセプトをデザインし実装につなげる活動を「構想の場®︎」と称して、有志のメンバー企業と分科会を開催しています。

そのテーマの1つでもある「サーキュラーソサエティ」では、物質的な循環のみならず、サービス、デザイン、社会資本、知的資本まで射程に入れた生態系への負荷の小さい社会を実現するためのコンセプトデザインと社会実装を目指しています。

今年度は3回実施してきましたが、サーキュラーエコノミー・ダイアグラム等も活用しながら、参加企業が自社の事業活動を、環境貢献や環境負荷などに分類しながらマッピングしていき、循環型社会の全体像を把握してきました。

全体像の中で各社のポジショニングが見えてくると、以下のような連携の糸口が見えてくることがわかりました。

・連携案1)自社の環境貢献のノウハウを他社へ展開
・連携案2)自社が今後やりたいことを他社と共同で実施
・連携案3)バリューチェーンの全体最適のために他社の環境活動にも貢献するように自社の事業活動を見直し

2022年2月15日の第4回分科会では、上記の結果も参考に改めて循環型社会を俯瞰しながら、具体的な連携案を探り、2022年度には具体的なコラボレーションの実現を目指します。

イノベーションの場の評価モデル「EMIC」のベンチマーク調査を実施ししています

FCAJでは、2019年に世界に先駆け「イノベーションの場のインパクト」調査をもとにEMIC (Evaluation Model for Innovation Centers)モデルを提唱し、2020年には、EMICのフレームワークを活用したWebサーベイを行い、日本と欧州の87の場の特徴や違いを知ることができました。

 

そのサーベイ結果では、特に日本は、①場への適切な人材の配置と運営の自主性 ②戦略的な実践のプログラムづくり ③経営戦略の中での場の独立した位置付けなど、効果が現れている企業との差異が明らかになりました。場の継続性や戦略性の弱さがボトルネックになっているようです。

 

そこで2021年度はベンチマーキングやデプスインタビューを中心とした深掘り調査をスポンサー企業5社と実施しています。本プログラムの狙いは『イノベーションの場の成功要因を参加企業自身が発見して議論を深め、自社への適応を進める』ことにあります。

これまでに以下のベンチマーク調査を進めており、分析結果のサマリーは2022年度に共有する予定です。

[国内]4社訪問、3社デプスインタビュー

富士フイルム OI-Hub(オープンイノベーションハブ)

ダイキン工業 TIC(テクノロジーイノベーションセンター)

積水化学工業 MIC(水無瀬イノベーションセンター)

SAPジャパン (エクスペリエンスセンター東京、インスパイア-ドラボ、イノベーションフィールドフクシマ)

 

[海外]5社訪問(オンライン)、4社デプスインタビュー

オランダ MALL(Marineterrein Amsterdam Living Lab)

イギリス Connected Places Catapult

デンマーク Blox

オランダ HTCE(High Tech Campus Eindhoven)

フィンランド ESPOO(ESPOO市、Nokia、VTT)

 

2022年1月17日には、上記ベンチマーク調査の一環として、FCAJメンバー限定に、「欧州No1のサステナブルで知的な都市エスポー市から学ぶイノベーションエコシステム」と題した海外プログラムを実施しました。エスポー市やVTT(科学技術研究所)、Nokiaなどから、エコシステムの実践を学ぶ機会となりました。

国内外のイノベーション創造の「場」の調査結果公表

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FCAJは世界初の「場」の評価モデルであるEMIC(Evaluation Model for Innovation Centers)を開発、国内外の「場」87箇所、13カ国からの回答から定量分析を行いました。「国内外のイノベーション創造の「場」の調査報告書 〜これからの「場」のマネジメントはどうあるべきか」と題して、そのダイジェスト版を以下に公表いたします。

尚、この評価モデルEMICは、今後、より具体的なイノベーションのための解決方法に繋がるデータを蓄積し、実践的モデルとして広めていきます。

下記のボタンからPDFでダウンロードしていただけます