【開催報告】アカデミー「オープンイノベーション2.0人材の育成」を実施しました

社会問題が複雑化し、企業単独では対応できなくなり、企業・大学・政府・自治体・研究機関・市民など、多様な関係者が多層的に連携・共創して解決を目指すオープンイノベーション2.0の時代となりました。

自社利益を単独追求するのではなく、社会善のもと利益をシェアする経営モデルの主役はダイナモ人材です。産官学民の共創エコシステムをデザインできる資質を高めることを目的に、6月と7月の2回にわたり霞ヶ関の官民共創ハブにてFCAJアカデミーを実施しました。

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■第1回「自身の使命感やダイナモ力を呼び覚ます」

6月16日(金)15:00-18:00

<講師>仙石 太郎(FCAJ理事、(一社)知識創造プリンシプルコンソーシアム 共同代表)

■第2回「社会課題を解決するビジネスを構想する」

7月14日(金)15:00-18:00

<講師>小原 愛(FCAJ理事、(一社)Japan Innovation Networkイノベーション加速支援グループ ディレクター)

■第1回「自身の使命感やダイナモ力を呼び覚ます」
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■第1回「自身の使命感やダイナモ力を呼び覚ます」

ダイナモは上司の期待に忠実なアウトプットをつくる人ではなく、社会や市場、顧客をよく見て、隠れた問題とその本質を考え、解くべき課題や目的を自ら設定し、解決に向かって情熱的に突き進む人たちです。

当日は、以下の流れで個人ワークやペアワークを通じて、WILL(意志・意欲)を発掘しました。

①自分を知る/ ②自分の価値観を知る

③自分のなかの社会性を知る

④Will を構造化する

⑤Willを物語化する

参加者からは、「自分自身を見直す大変有意義な時間となりました」、「他者から意見をもらえて自己理解が深まりました」、「自分の中にあるモチベーションに気づくことができました」等々の感想が寄せられ、自身のダイナモの源泉を認識する機会となりました。

■第2回「社会課題を解決するビジネスを構想する」

目的工学の手法を活用し、第1回で見出したダイナモの源泉”WILL”を小目的に、“SDGsの達成”を大目的にして、双方をつなぐ駆動目標を考えながら新規事業を構想しました。

グローバルレベルでの最新のSDGs達成状況や、FCAJが提唱する目的工学を理解しながら、以下の流れでグループワークを行いました。

① 自分のWILLや専門性を棚卸しし、小目的を設定

② 自身の関心あるSDGsターゲットを持ち寄りグループで1つ設定

(選定基準は、熱量や多数決、全員のWILLを包含するなど様々)

③ ①と②を俯瞰しながら駆動目標(筋の良い具体的な活動目標)を出し合い1つに絞る

④ 駆動目標を達成するビジネスを考える

参加者からは「中目的(駆動目標)を考える癖をつけようと思いました」、「SDGs起点のビジネス創造は、異業種での共創活動を進めるのに非常に効果的に感じました」、「異業種での開催ってパワフルだなと感じました。どう実現させるかのハウツーより、何故そうしたいかの個々の想いに立ち戻りやすい議論が生まれていました」等々の感想が寄せられました。

SDGsのような共通善の中から、グループワークを通じて個々人の多様なWILLが融合する共通のパーパスをつくり出すことが、産官学民によるオープンイノベーション2.0の起点になることを確認しました。
(記:村田博信)